[レコード]

「疲れているの?」
今朝起きたら、彼女にそう言われた。彼女からすると、疲れてたり滅入ってる時、僕はジョビンのSTONE FLOWERを聴いていることが多いらしい。


たしかに。。
昨夜は試験勉強で煮詰まって深夜に帰宅。彼女はもう寝ていたけれど、そのまま寝るのも物足りない気がして、STONE FLOWERのB面をターンテーブルに載せてヘッドホンで聴いてから床に就いた。


朝起きてジャケットが置いてあるのを見て、彼女は最初の質問をしてきたようだ。


ストーン・フラワー

ストーン・フラワー

煙草を燻らすジョビンのシルエットがピンク色に映える有名なジャケットと「BRASIL」の名カバーを筆頭とした完成度の高い楽曲の数々で人気の高いアルバム。良い意味で「CTIらしい」高品質なレコードだと思う。
以前、村上朝日堂のHPで村上春樹氏が「天才という意味では(ジョアンより)ジョビンが相応しい」というコメントをしていた。その当時、僕も彼女もその意味があまり理解できなかったのだけれど、最近ジョビンの中期以降の作品を聴くようになって、春樹氏の言っていた意味が何となく分かるようになってきた。

VERVEからの初期作品から「WAVE」あたりまでのボサノバの時代。WARNER以降の後期作品はジョビンの個人的な嗜好が色濃く打ち出されてくる。この「STONE FLOWER」は時期的にも作風的にもちょうどその中間点に位置する。ジョビンの熱心なファンの人にもボサノバ初心者にも、どちらにも支持されるんじゃないかと思う。僕はこのアルバムの中では、ラストの「SABIA」が大好きです。


そういえば最近「INEDITO」が再発されましたね。半年前くらいに廃盤CD買った僕としてはちょっとガッカリだけど、仕様が違うから良しとしよう(笑)