[レコード]

aoakame2005-06-19


以前「ミナス音楽について書こう」といった覚えもあるので、何枚か続けて紹介したいと思う。今日は1回目ということでダニーロ・カイミの「CHEIRO VERDE」を。



まず最初にミナス音楽というのはブラジル音楽の1つのジャンル。1970年頃から内陸のミナスジェライス州を中心に花開いた1音楽シーン。ミルトン・ナシメントとその仲間たちの音楽。空に舞い上がっていくような不思議なフレーズが独特の魅力を持っている。最初は取っ付きにくいけれどハマるとクセになってしまう。ロック+教会音楽+アフリカ音楽+JAZZ+ボッサ+etc・・という様々なジャンルの音楽がMIXされた音楽。



ダニーロ・カイミはその名のとおり、CAYMIファミリーの一員。ということはミナスというよりもバイーアの血なんだろうけれど、彼の音楽からは間違いなくミナスの音が濃厚に聴こえてくる。このアルバムの1曲目、「MINEIRO」はその名の通り、「ミナス音楽とはこんな音のこと」というのを説明するのにぴったりの1曲。舞い上がっていくようなフレーズを奏でるフルートとCAYMIファミリーらしい温かみのある声が素晴らしい。



他の仲間たちとは違うルーツのダニーロだからこそ(逆説的に)ミナスの音楽の魅力を僕らに分かり易く届けてくれるのかもしれない、と思ったりもする。ミルトンは時に荘厳すぎて聴きにくいこともあるし、ロー・ボルジスはほとんどロックな場合もある。僕にとっては「DANILO CAYMI」のクレジットがあることが「高品質ミナス音楽」を保証してくれる安心印でもある。(あとはトニーニョ・オルタも)


ということで次回はトニーニョのアルバムを紹介しようと思います。