aoakame2005-03-14



バーデンパウエルはかなり多作で数多くのレコードがあるけれど、僕が一番好きなのはエレンコのその名もまんま「BADEN」というこの一枚。実は独SABA/MPSから出ている「Tristesa On Guitar」と1曲を除いて同じなんだけれど、(先に手に入れたせいか)何となくこのエレンコ盤の方が個人的にはしっくりくる。

MPS盤の最後を飾る「アストロナウタ」の代わりにエレンコの方は「ラメント」が入って、全体の曲順も変わっていて最後は「Das Rosas」で終わるのだけれど、この終わり方が好き。これだけで全体の印象が大分違って聴こえてくる。

何かにのめりこむような(いつもの)バーデンのギターをひとしきり聴いた後に「ラメント」でいちど“ほわっ”と暖かくなり、「SARAVA」のバツカーダをはさんでまた最後の「Das Rosas」が“じわり”と染み込んできて針を上げる。
このレコードを真夜中に聴くのはちょっと危険じゃないかとまで思ってしまう。

よくボサノバコンピなんかにバーデンの曲が収録されているけれど、ジョアンと並び、いわゆる「ボサノバ」としてひとくくりにしてはいけないと(個人的に)思うアーティスト。カルロスリラとか初期のマルコスヴァーリはそれで良いのだけれどね。

MPS盤の方は普通にCDで聴けるので良かったら聴いてみてください。

トリステーザ・オン・ギター

トリステーザ・オン・ギター

あと、ハービーマンのアトランティック盤「DO THE BOSSA NOVA」のオープニングのバーデン曲「DEVE SER AMOR」(こっちは昼間用ですが)も素晴らしいので是非!!

ドゥ・ザ・ボサ・ノヴァ

ドゥ・ザ・ボサ・ノヴァ